推薦のことば

いいだ もも 作家
斎藤一郎、細谷松太両氏は戦後すぐの日本共産党指導部の〈解放軍〉規定と〈赤色労働組合主義〉路線に反対し、労働運動の大衆的・自主的発展に努めておられた。私は彼らに訓導を受け、終生消えることのない影響を受けた。今読み直してみて感慨深いものがある。

鎌田 慧  ルポライター

日本の労働運動は、解体の危機に瀕している。反撃の端緒をどこでつかむか。斎藤一郎の先見的にして膨大な批判の中に、いくつかの鍵が隠されている。


小宮山 量平 編集者・作家
日本資本主義の歴史で、今ほど労働が貶められている時代はない。老馬も千里の夢−−今こそ自立的精神をもった労働運動の再生を! 斎藤一郎著作集にはそのための豊かな種子がある。


白石 徳夫 元新産別中央執行委員
著者斎藤一郎。剛毅の人であった。すべてが混沌としていた時代に、ひとり昂然と労働評論のパイオニアの道を切り開いていった。


板東 慧   (社)国際経済労働研究所会長

『二・一スト前後』が世に出た時、その臨場感あふれる物語に深く感銘し、一気に読み終えたことを覚えている。いま、占領下の新事実が発掘され、戦後が問い直されようとしているとき、この復刊は意義深い。特に、その時代を知らぬ世代に一読をすすめたい。


水野 秋  『新労働通信』 代表
敗戦の年の年末に三十万人台という戦前のピーク時の組織人員を越え、雨後の筍の如く発展した戦後労働運動の渦中に投じ、疾風の如く走り抜けた後、振りかえって検証した男がいた。それがどれほど異常な時代だったか知っておくことは必要だし大切なことだ。


三戸 信人  元新産別政治部長


斎藤一郎は俗に言う一匹狼、誰も近よらない。それでも斎藤一郎を評価するものが一人おれば、必ずつづくものが十人できる。「鶴九皐に鳴き 声天に聞こゆ」ということだ。


山本 潔  東京大学名誉教授

斎藤一郎氏の著作は、戦後日本における労働運動主体の内実と、占領軍・政府・財界の対応を、白日の下に晒すものであった。吹雪の中に道を求める”北海道人”の独立独歩の精神の所産ともいえようか。